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海外短期研修を行いました


第1日 1月4日(土)
出発の朝は、たくさん保護者の皆様が新千歳空港までお見送りに来てくれました。新千歳空港では、新年のUターンラッシュの影響で、チェックイン・手荷物預けに長蛇の列ができており、定刻よりも30分遅れで羽田空港に向けて出発しました。しかし、羽田空港到着後は、日曜日ということもあって高速道路も空いており、予定より30分早く成田空港に到着できたため、国内線での遅れを取り戻すことができました。成田空港からは、約12時間のフライトの後に、ボストン・ローガン国際空港に到着しました。全員がスムーズに入国審査をクリアし、41人揃ってボストンの地を踏むことが出来ました。長旅の疲れもあまり見られず、体調不良者もおらず、全員元気です。
空港からは、男子は滞在先のユースホステルに、女子は各ホームステイ先に、送迎車で移動し、アメリカでの生活をスタートしました。ホストファミリー宅に到着後、添乗員の携帯に到着報告の連絡を入れることになっております。今年は全生徒が到着後すぐに連絡をしてきてくれました(過去4年間で初のことだそうです。)。男子はユースホステル到着後、スタッフの方から施設の説明を受けたのですが、ナチュラルスピードの英語の洗礼を受けて「???」というところはありましたが、ポイントは掴んで聞き取れているようでしたので、この研修中のリスニング力向上に期待したいところです。
明朝は、自主研修のため、地下鉄・バスを使って語学学校まで登校してくる予定です。全員が時間どおりに登校できることを祈るばかりです。


第2日 1月5日(日)
前日の天気予報では雨、朝の早い時間は予報通り雨が降っていましたが、明るくなるにつれて雨も上がり、青空が見えるようになってきました。
ボストン最初のプログラムは、生徒たちが一番楽しみにしているものの一つでもある自主研修です。まず、語学学校がある地下鉄ハーバードスクエア駅に9:30に集合し、語学学校への道順を下見してからスタートするという段取りになっていました。「ちょっと早いかなぁ」と思いながら、9時前に集合場所に到着すると、既に5~6名の女子の姿がありました。何人かはボストン発祥の「ダンキンドーナツ」で、店員さんお勧めの「ボストンクリームドーナッツ」を美味しそうに食べていました。もちろん、ホストファミリー宅でも朝食をしっかり食べてきたとのことで、到着翌日だということを感じさせないくらい元気充分です。女子は、ホームステイペアと一緒に、路線バスや地下鉄といった慣れない公共交通機関を使っての初登校となったため、残念ながら全員が時間通りに揃うことができませんでした。しかし、大きく遅れることなく、すべての班が自主研修をスタートさせることができました。
自主研修では、「ボストン茶会事件博物館」・「クインシーマーケット」・「ボストン美術館」・「ニューイングランド水族館」・「科学博物館」・「クインシーマーケット」・「フェンウェイ球場」など、それぞれの班のテーマに基づいて、作成した行程表に沿って、ボストンの街を散策しました。
16:00の再集合に向けて、15時半過ぎから続々とハーバードスクエア駅に戻ってきました。意外なことに買い物袋を持ってくる生徒がほとんどおりませんでした。お土産買いに気を取られることなく、各見学先で有意義な時間を過ごせたのではないかと思われました。冷たい風の吹く中、慣れない街を1日歩き回った疲れと時差も重なり、かなり疲れた表情の生徒もいました。しかし、最後まで緊張感を保ち、班のメンバーで協力して、集合時間の10分前には全ての班が帰着することができました。そして女子は、引き続き緊張の面持ちで、ホストファミリー宅へ帰っていきました。

写真は自主研修の風景です。各班で考えて面白い写真を撮ってきてもらいました。




第3日 1月6日(月)
今日から語学学校 Kaplan International (KI) での語学研修も始まり、本格的にアメリカ研修のプログラムが開始となります。
昨日に引き続き、今日も冷たい風の吹く中、生徒たちは公共交通機関を使ってKIまで通学してきます。昨日登校の練習をしたからか、全員が集合時間の10時までに集合することができました。
KIでのオリエンテーションでは、スタッフの歓迎の挨拶から始まり、ボストンに関するアクイズをチーム対抗戦でやりながら、英語のウォームアップを行いながら緊張をほぐしていきました。もちろん説明は全て英語でしたが、明るいノリと和やかな雰囲気で進められ、生徒たちはしっかりと声をだし、楽しそうにリアクションをしていました。最初は“No Japanese, Speak English!” と注意される人もいましたが、それからは、全員が英語を理解して英語を使いつつ参加しようとしていました。オリエンテーションの後は、語学学校周辺とハーバード大学の一部を、2つのグループに分かれて散策しました。周辺散策では、主にスタッフおすすめのランチスポットが紹介され、「ピザとパンケーキ、ハンバーガー、そしてお寿司」と、さっそく今週のランチ計画を相談する女子の声が聞こえてきました。
午後は、アメリカ建国の史跡を巡る「フリーダムトレイル」ツアーを、英語クラスの先生の案内で行いました。KIからは3名の先生に来ていただき、10~15名程度の小グループに分かれて解説を聞きながら散策します。パークストリート駅まで地下鉄で移動した後、アメリカ最古の公園、ボストンコモンからスタートし、州議事堂や、独立史上の英雄の眠るグラナリー墓地、旧議事堂や教会などを、歴史的背景や登場人物の紹介を聞きながら巡っていきます。昨日よりも風が弱く、体感温度も高かったことから、生徒たちは説明に集中することができ、例年よりも多く質問の手が上がっていました。ツアーの最後は、クインシーマーケットで3つのグループが合流して終了となりました。
今日のプログラムはここで解散となり、公共交通機関を使ってホストファミリー宅およびユースホステルに戻っていきました。特に不安な様子を見せず、また、帰り道に関してもきちんと下調べをしてきているからか、わからなくて困っているような声はありませんでした。


第4日 1月7日(火)
本日から語学学校での授業が開始となりました。日本で受けたクラス分けテストの結果、上級(Advanced)10名、中級の上(Higher Intermediate)17名、中級(Intermediate) 14名となり、全員、留学生がいるインターナショナルクラスに入っております。Advancedの中でも、一番英語力が高いCEFR C1のレベルに該当するクラスには2名が入っています。初日のクラスの感想は、意外にも「楽しかった!」という生徒が多く、授業終了後は笑顔で教室を出てくる生徒が多かったです。ただ、「他国生に自分から話しかけられた人?」と聞いてみると、手が挙がったのは半分程度でした。しおりに書かれた日記でも、「〜できた」という表現に変わりつつある生徒が増えている一方で、少しずつ差が出てきているようにも感じます。昼休みに、11月に記入した「事前研修ワークシート」を配布し、渡航前に設定していた目標や帰国後の自分像をこの段階で確認してもらいました。今日までの4日間の動きを振り返り、後半に向けて軌道修正をすることで、目標達成に近づいてほしいと願うばかりです。
午後はマサチューセッツ工科大学(通称MIT)を訪問しました。キャンパスツアーと座談会を行っていただいたのは、大学院修士課程在籍で、メディアラボで研究を行っている吉田さんです。キャンパスツアーでは、吉田さんの「好きポイント」を巡りながら、MITのポリシーや学校としての魅力を語っていただきました。キャンパス内のいたるところに展示されている彫刻や芸術作品から、技術だけでなく「アート」にも重きを置いている学校であることを力説されていました。一方、「冬の時期は勉強や研究が大変で、新入生の50%はうつに近い状態になる」と、笑いながら話をしてくれました。しかし、それだけの苦労を3年間続けてきた人の言葉の重みは充分に感じられたのではないかと思います。後半の座談会では、10人弱の生徒が質問をしていました。「高校時代にやっておいたほうが良いことは?」・「MITに来て思う、日本に居たら出来ないことは?」・「MITを選んだ理由は?」・「今後の夢や目標は?」といった、吉田さんの考えを引き出し、そして生徒たち自身の将来や進路選択につながるような良い質問が多くでました。一方、周りの目を気にして遠慮をしているからか、挙手の勢いが弱く、ガンガン質問攻めにして多くを学び取ろうという勢いは感じられませんでした。ここまでは、事前研修から発言していた生徒が多かったように思えました。そんな中で、質問の最後に、感想とお礼を言う生徒を募ったところ、一人の生徒が挙手をし、質問の内容を踏まえた感謝の言葉をしっかり伝え、座談会を締めることができました。
アメリカ研修も折り返し地点に近づき、ボストンでの生活に慣れてきている反面、疲れや中だるみの出やすい時期でもあります。今朝も8時20分頃、完全に寝坊してしまった女子生徒から「いま起きました!」という電話がかかってきて、2名が授業を1時間遅刻してしまいました。後半、気を引き締めて研修に取り組むことを期待します。


第5日 1月8日(水)
研修5日目、あっという間にプログラムも折り返し点を過ぎ、後半に突入しました。
公共交通機関を使っての通学にも慣れたようで、今日は遅刻なく全員が8:30の授業開始までに指定された教室に入ることができました。今年度、この語学学校には北高生以外に200名程度の生徒が在籍しており、中国・韓国・ブラジル・ペルー・UAEなど、国籍の多様性にも富んでいることから、異文化交流の場としては非常に良い環境が整っています。初日から既にInstagramのアカウントを交換できた生徒や、一緒に写真を撮ることができたといった嬉しい報告も、しおりの中にはありました。
午後は、ハーバード大学の大学院にて化学を専攻されている古賀さんによるキャンパス見学と質疑応答会を行いました。キャンパス見学は、ハーバードヤードにある、Jハーバード像の前からスタートし、ワイドナー記念図書館・メモリアルチャーチ・サイエンスセンター等の見どころと、古賀さんが普段研究をしている、生物・化学の教室棟の外観を見学して廻りました。ハーバードでも行われている Liberal Arts 教育や、専門大学院制度など、アメリカの大学独特の教育システムに関してもお話しいただき、理解を深めることができました。41人でキャンパスを歩くと、どうしても前後に長くなり、後ろの方になると歩きながらの解説が聞きにくいという問題点があります。昨日のMITにおけるキャンパスツアーの反省を活かし、とにかく古賀さんの近くをキープしようとがんばり、時には猛ダッシュで前に出る姿も見られ、古賀さんからより多くを学ぼうとする生徒たちの必死さが感じられました。
質疑応答では、昨日よりも挙手の勢いがあり、また質問をする生徒の数も多かったです。古賀さんが日本の高校から直接海外の大学(イェール大学)にされていることから、「なぜ海外の大学に直接進学したのか?」といった質問から、海外大学の入試制度や試験科目、英語の試験の取り組み方など、海外留学を考えている生徒にとって、良いアドバイスを頂くことができました。また、「高校時代の勉強では、予習と復習のどちらが大事か?」とか、「高校時代の海外活動と受験勉強の両立方法は?」といった、生徒たちが日本の高校生活で直面している課題に関する質問もありました。古賀さんは、「できることは全部やる」「苦手なことから手を付ける」「高校の成績は良いに越したことは無い」「課外活動やボランティアもしっかりやる」といった、帰国後すぐに役立つアドバイスもたくさんくださいました。
最後は、昨日とは違う生徒が感想とお礼の言葉を述べました。彼女は、今日は自分が必ず感謝の言葉を伝えたいと決めていたとのことで、即時に手を挙げて謝辞を述べました。古賀さんの話の内容を踏まえた素晴しいものでした。
終了後、語学学校の教室に一旦戻り、前半の振り返りと後半に向けてのミーティングを行いました。前半4日間を過ごしてみて、うまくいったことや成功体験、改善したいことや課題を小グループでシェアし、後半をより充実させ実り多い研修にするためにはどうしたらよいかを考える機会としました。「自分から」話しかけに行く「勇気」と「積極性」、頭では充分にわかっていることが、残りの日々行動に移し実践できることを期待したいです。


第6日 1月9日(木)
アメリカ研修も後半に入り、語学学校Kaplanでの授業も残すところあと2回になりました。
強い寒気と北風の影響で、体感温度はマイナス15度と、今回の研修で一番寒さが厳しい朝となりました。この天候が影響したからか、ほとんどの生徒が通学に使う地下鉄Red Lineが遅れており、通学途中に「遅刻をしてしまうかも…」という連絡が3家庭の女子生徒からありました。しかし、授業開始5分後の8:30には全生徒が集合することができました。授業時間を1分たりとも無駄にするまいと、息を弾ませ、駅から一生懸命に急いで登校してきたようです。
英語の授業は、ディスカッションやペアワーク等、英語を使うことを重点に進められています。昨日の授業の宿題で、「あなたにとって成功とは何か?」・「世界で成功した人はだれか?」・「愛とお金、どっちが大切か?」といった、大人が日本語で考えても難しい問題を、インタビューして英語で考えをまとめてくるというものがありました。ある生徒は引率者3人にインタビューをしに来たのですが、果たしてうまく宿題を仕上げ、発表することができたのでしょうか? 
休み時間に談笑する姿、他国からの留学生とランチを摂りに出かける生徒、昼休みはラウンジでご飯を食べながらおしゃべりする生徒…など、何か月も前からこの語学学校に来ているのではと思うほど馴染んで、自然な姿で楽しそうにコミュニケーションをとっている姿が見えました。昨日のミーティングで出てきた言葉、「自分から勇気をもって積極的に行動する」を、行動に移すことができている生徒が、今日は特に多いように思われました。
午後は、ダナ・ファーバー癌研究所(Dana Farber Cancer Institute)を訪問し、日本人研究員の北嶋俊輔先生に講演をしていただきました。地下鉄グリーンラインのLongwood Medical Area駅を降りた後、ハーバード大学医学大学院やその附属病院といった、世界最高レベルの医療機関の集まる道を歩き、ダナ・ファーバー癌研究所に到着しました。
北嶋先生は、名古屋大学、京都大学大学院、金沢大学を経て、6年間ダナ・ファーバーで研究留学をされています。北高のボストン研修では、第2回目から講演をしていただいていましたが、この度、有明の癌センターで研究をすることとなり、来週水曜日に帰国されます。よって今回が日本人の高校生に向けた、アメリカでの最後の講演会となりました。
先生の講演は大きく2つに分かれており、前半は、これから進路を決める高校生に向けて参考になるよう、先生の今までのキャリアを振り返りながら、高校生に伝えたいメッセージを頂き、後半では、がんの仕組みと最新の治療方法に関して、非常に分かりやすくお話しいただきました。
・世界最高レベルの、ハーバード・メディカル・スクールで研究をすることは、特別な一握りのエリートの特権ではなく、研究者として仕事をする全ての人に起こりうる選択肢、決して他人ごとではない。
・医学の研究をするのは、医師でなくてもできる。
・高いレベルの環境に身を置き慣れること。選択に迷ったら、自分の適応力を信じてレベルの高いところを選択すること。
・若いころから英語に様々な状況で接してほしい。
・研究者として働くためには、「博士号と専門知識」「国語力と英語力」「PCと統計学」「コミュニケーション力」を早い段階から身に着けるべき。
といったアドバイスを頂きました。
また、大学時代の自転車での日本周遊経験にも触れられました。勉強以外でも一生懸命取り組むことの必要性、「計画性・継続力・達成感・精神力」が養われ、それが現在の研究活動に思わぬ形で役立っていることから、将来何が役に立つのかわからない、といった明日からの高校生活でも役立てられるようなアドバイスもありました。生徒たちは真剣にメモを取りながら、食い入るようにして傾聴していました。
後半の癌に関する話では、日本人の1/2が発症し、1/3が死亡するといった癌の身近さ、自分や自分の家族にいつ降りかかってくるか解らない、といったことを前提に、現在の研究でわかっている癌発生のメカニズムや先生の研究に関わる治療法などに関してお話しいただきました。途中、生徒たちへのディスカッションテーマとして、「なぜ人は癌になるのか?」・「癌の原因はいつごろわかったのか?」の2つをテーマに、6つのグループに分かれてディスカッションを行い、考えを発表していきました。先生曰く、「全く不正解のグループはない」ということで、高校生としては、生物・癌の基本的な正しい知識を持っているようでした。先生は、生徒たちの考えを聞き、生物が高校の授業でも触れるDNAや遺伝子変異の基本的な知識も入れながら、先生の研究を生徒たちのレベルに合わせて非常に分かりやすく解説をしてくださいました。また、薬で100%治すことができる癌は1個しかない。それ以外は完全に治すことができなく、このような薬はまだ開発できていない。例えば抗癌剤Iressaは上手く効けば、3~5年は抑えられるが、その後は進化のメカニズムと同様に体内で耐性ができてしまって再発してしまうという治りにくい病気でもあることも、研究の中身をかみ砕きながら解説してくださいました。その上で、社会制度や教育の充実によって、検診による早期発見で癌に対処することが大切だと力説されており、癌の研究者として、癌による死者を減らしたいという、北嶋先生の強い使命感が伝わってきました。
毎年のことながら質問も多く、また終了後に個別に話をしたい生徒も多いことから、講演会は予定した時間をオーバーして終了となりました。残り2回の、ホストファミリー/ホステルの交流のため、生徒たちは急いで家路につきました。

第7日 1月10日(金)
研修7日目、早いものでボストンでのプログラム、語学研修はあっという間に最終日となりました。
語学学校での授業は1週間単位で進むため、金曜日はこの週で卒業し帰国する学生たちの修了式が行われ、修了証書が授与されます。前半の授業が終了した休憩時間に、今週この語学学校に在籍しているほぼすべての生徒(約100名)と、センターディレクター、授業を担当する先生方が一堂に会し、セレモニーが行われました。今週末に終了する学生は5名程度で、この学生たちが証書をもらいスピーチをした後に、北高生がクラス担当の先生から修了証書をもらいました。その後、北高生2名がスピーチを行いました。本来は、早めにスピーチをやりたい人を募るべきだったのですが、今朝8時過ぎに、生徒のグループラインで希望者を募ったところ、この2名が是非やりたい、とすぐに名乗りを上げてくれました。準備時間は正味2時間程度で、どんなスピーチができるのか、今回は原稿添削もできず、ぶっつけ本番だったこともあって心配でしたが、彼らはメモを見ることもなく、ただ暗記したことを声にするだけでもなく、堂々とした表情で、ジェスチャーも交えて、先生方やクラスメートに対して感謝の言葉を述べていました。最後は、世界中の人達が知っている「サッポロビール」を挙げ、是非札幌に来てサッポロビールを一緒に飲みましょう! と、会場に笑いを起こしてスピーチを締めくくりました。修了式後の休み時間、一緒に写真を撮ったり、スマホを取り出してアカウント交換をしたりしている姿が各所で見られました。
午後は、ボストンでマーケティング関係の会社を起業して経営されている、松川原康氏から、「AI時代をどう生きるか」をテーマに講演をしていただきました。新潟県出身で慶応義塾大学へ進み、日米両方の一般企業で勤務をした後に渡米し、以後25年以上にわたりボストンで活躍されています。前半部分は、AI技術が発達し、ネット社会が今後ますます進む中で、これから社会に出る高校生が、どのような考え方をもって生きていくべきか。特に、AIでは対応できない能力を伸ばすためには、日々の生活の中でどのような点に気を付けると良いかなどについてアドバイスを頂きました。
「主観が武器になる時代だからこそ、好き嫌いをはっきりさせ、主観を大切にする」
「自分の評価基準をつくる。そのために考える力を身に着ける」  
⇒なぜ、そもそも、もし…だったら、といった仮説を考える
後半部分では、「キャリアを考える」というテーマで
「自分の得意を優先し強化する。一方で、弱みを消さず大事にして個性として生かしていく」
「ないものねだりをしない、今あるものをどう生かすかを考える。持っているカードで勝負する」
「思い」を大切にする、まず思い。出来ないこと、能力のないものは思わない。あとは時間。
「自分にとっての価値は何か…目的・夢より、〈自分はどう生きたいか?〉」
⇒どこに価値を置いて生きていきたいか、これを真剣に考えて欲しい。
「自分をねぎらって欲しい、自分を大好きになってほしい。」
また、IDアメリカ社のハムザ氏が後半加わりました。ハムザ氏は、母が日本人・父親がエジプト人で、アメリカ生まれアメリカ育ち、学校教育は大学まですべてアメリカで受けて、IT系の企業で仕事をされています。
ハムザさんを入れたセッションの中で、「大学生が将来について最も不安だと思うもの」の統計データ 
 お金 27.4% /  結婚 16.8%  /  就職活動 15.2%
をもとに、なぜこのような数値になるのか、この数値に対してどう思うか生徒たちが意見を出していきました。
生徒たちのキャリア観や結婚観、子育て・メディア・情報・お金に対する価値観などを垣間見ることができました。またハムザさんの発言や視点から、改めてアメリカとは異なる日本の良さに気が付くところもあったのではないかと思います。
この研修中、MITの吉田さん、ハーバード大学の古賀さん、ダナ・ファーバーの北嶋先生、そして本日の松川原さん・ハムザさんと、様々なタイプの方々の講演からインスパイアを受けたことを、帰国後忘れずに行動に移し、進路選択の糧にしてくれるとうれしいです。本日は、これまで以上に多くの質問が投げかけられ、終了後も松川原氏を囲んで個別に質問する姿も見られました。
本日の午後の講演会をもって、予定されていた本研修のプログラムは全て終了となりました。女子はホストファミリーとの過ごす最後の夜、男子もホステルで交流出来る最後の機会を楽しみに、ハーバードスクエアを後にして行きました。現地最終日の明日は、9:30までにボストン空港に集合し、正午過ぎに成田空港に向けて出発します。

第8日目 1月11日(土)
今朝、男子はホステルから、女子はホストファミリーから送迎車にてボストン・ローガン国際空港に集合しました。研修期間中は、傘を差すような雨や吹雪になることは無く、現地出発日の今朝も相変わらず良いお天気です。また、天気と同様に、体調を崩した生徒も一人もおらず、多少の時差ボケはあったかもしれませんが、良い状態で研修を継続できたのではないかと思っております。
現在、チェックイン・出国手続きはすべて完了し、搭乗口付近で解散してボストンでの最後の時間を楽しんでいます。成田空港への飛行機は、定刻の12:20に出発し、到着も現在のところ予定通りとなっております。
 

国際理解講座を行いました

 3月20日(水)に、国際理解講座を行いました。今年度は、JICA生年海外協力隊OBの小池真理子氏に、アフリカ、セネガルに医療衛生隊員として派遣された体験をお話いただきました。生徒たちは、現地の医療や環境衛生だけでなく、経済や教育の格差がもたらす問題も知り、グローバルな視点の必要性や、若さというアドバンテージを活かすことの大切さを実感したようです。
 
 

海外短期研修を行いました

結団式を行いました

12月18日(火)16:00~17:00

本校会議室において海外短期研修結団式を実施しました。代表生徒による力強い決意表明が行われ、参加生徒の気持ちも一段と引き締まっていました。その後、取扱業者である株式会社アイエスエイの明山崇様より最終的な確認事項が伝えられ、いよいよ出発だという気運が高まりました。

これまでに実施された全3回の事前研修では、様々な場面を想定したケーススタディを行い、自主研修について仲間達と相談してきました。事前研修を通じて、参加者達は積極的に発言することの大切さと難しさを肌で感じてきました。

最初は互いに遠慮する場面も見られましたが、回を重ねる毎に一人一人が「積極性」を意識し、自分たちの変化を感じ取とることで、参加者の雰囲気は見違えるようになりました。1月5日(土)、いよいよ出発です。


海外短期研修1日目


1月5日(土)18:00

本日は土曜日にもかかわらず、たくさんの保護者の皆様に新千歳空港までお見送りに来ていただきありがとうございました。

新千歳空港から羽田空港へ、そしてバスで成田空港に移動しました。その後、約12時間のフライトを経て、ボストン・ローガン国際空港に到着し、全員が無事にボストンの地を踏むことが出来ました。長旅の疲れは見られましたが、体調不良者はおらず全員元気です。

空港からは、男子は滞在先のユースホステルに、女子は各ホームステイ先に送迎車で移動しアメリカでの生活をスタートしました。男子は、カフェテリアで最初の夕食を摂った後、カフェテリアで交流してくれそうな相手を探して回っています。ホームステイ滞在の女子生徒は、全員からの帰着報告も完了しております。

明朝は自主研修の為、地下鉄・バスを使って語学学校まで登校してくる予定です。全員が時間どおりに登校できることを祈るばかりです。

写真は、成田空港出国前の集合写真と、男子のユースホステルでの夕食風景です。以上で、第一日目の報告とさせていただきます。


海外短期研修2日目


1月6日

昨夜到着したときに降っていた雨はすっかり上がり、爽やかな青空の下、ボストンでの研修初日が始まりました。

本日は自主研修の為、語学学校がある地下鉄ハーバードスクエア駅に9:30に集合しました。女子は、ホストファミリー宅から路線バスや地下鉄を利用しての初めての登校となり、本研修中一番と言っていいほどの難関、緊張した時間になったと思われます。男子と引率者がホステルから集合場所に到着すると、既に数名の女子が到着し待っていました。早くに到着した生徒たちは、「バスも予定通りに来て、思いの外簡単だった」と余裕の表情でした。一方で、乗る予定だったバスが目前で出発してしまい、速足で1時間近く歩くことになったグループもありました。改めて日本の公共交通機関の便利さ、正確さも体感できた様子でした。

全員が揃ったところで、地下鉄駅から語学学校までの道順を確認し、自主研修に出発しました。各班のテーマに沿って、ボストンの街を散策しました。主な見学場所は、「ボストン美術館」「ニューイングランド水族館」「科学博物館」「クインシーマーケット」「フェンウェイ球場」等です。

日が傾き始めた16:30、生徒たちの手には若干の買い物をしたお土産袋、そして顔には、見ず知らずの街を自分たちの力で1日行動できたことの自信と満足感に溢れた表情をうかべ、全員無事に時間通りに戻ってきました。

ボストンでの1日が終了し、時差ボケや歩き疲れは見られますが、体調不良者や問題もなく、アメリカ研修は無事にスタートできました。以上でアメリカ研修2日目の報告とさせていただきます。


海外短期研修3日目

今日から語学学校Kaplan International(KI)での語学研修が始まりました。

昨日までの暖かさからは一転して、最高気温はマイナス1℃。日曜日の自主研修で通学の練習をしたものの、やはり不安定なボストンの公共交通機関。バスの時間に翻弄される場面はありましたが、無事にプログラムがスタートしました。

KIでのオリエンテーションでは、ディレクターのCHAD氏の歓迎の挨拶を受け、ボストンの街を紹介していただきました。この街に関するトリビアクイズで英語のウォームアップを行い、生徒達は緊張をほぐしていきました。時折ジョークを交えた和やかな雰囲気の中、生徒たちはしっかりと声をだし、英語で活き活きとリアクションをしていました。全員から、理解し参加しようとする意気込みが強く伝わってきました。ホームステイや明日からの授業に関する説明を受け、あっという間に約90分のオリエンテーションは終了しました。

午後は、アメリカ建国の史跡を巡るフリーダムトレイルツアーを行いました。KIからは5名の先生が案内に来てくださり、8人程の小グループに分かれて解説を聞きながら散策しました。アメリカ最古の公園、ボストンコモンからスタートし、州議事堂や、独立史上の英雄が眠るグラナリー墓地、旧議事堂や教会などを、歴史的背景とアメリカンジョークを織り交ぜながら解りやすく解説していただきました。世界史の教科書に必ず出てくる有名な「ボストン茶会事件」にまつわる話もあり、生徒たちはアメリカの歴史の流れを体感していました。散策中、穏やかな日差しの下は暖かかったのですが、大西洋から吹き付ける風は冷たく、顔を赤くして肩をすぼめながらも、生徒達は1つの話も聞き逃すまいと必死に耳を傾けていました。ツアーの最後は、ファニュエルホールの予定でしたが、議会対立による政府機関の閉鎖が続いており内部には入れず、クインシーマーケットで再集合をして終了となりました。

夕刻、ある生徒が「今日のフリーダムトレイルツアーでは、案内をしてくれた先生の隣にいることを常に心がけたところ、英語での説明もよく聞けて理解することが出来ました。また質問も先生が全て理解してくれました。」と嬉しそうに話をしてくれました。時差ボケもまだ残っていて、体力的にもキツイ1日でしたが、生徒たちは少しずつボストンでの生活に慣れ、英語でのコミュニケーションや日常生活に手ごたえを感じ始めている様子です。

以上でアメリカ研修3日目の報告とさせていただきます。


海外短期研修4日目

1月8日

研修4日目は雪がちらつく中のスタートとなりました。本日からレベル分けされたクラス毎の授業がスタートし、全員が他国からの留学生がいるインターナショナルクラスに入っております。初日のクラスの感想は「楽しかった!」という生徒が多く、過度に緊張することなくリラックスして授業を受けることができたようです。既に研修4日目となりますので、女子はホストファミリーと、男子はホステルに滞在している方々との積極的な交流の成果が出てきました。各自が提出してくる日々のしおりにも、自分の目標と真摯に向き合いながら挑戦している様子が多く綴られております。語学学校のクラスはあと3日あります。他国生と切磋琢磨し、充実した時間にして欲しいと願っています。

午後はマサチューセッツ工科大学(通称MIT)を訪問しました。キャンパスツアーと座談会を行っていただいたのは、高校からアメリカに渡り現在大学4年生の齋藤佳音さんです。前半のキャンパスツアーは雪まじりの雨が降るなかとなりましたが、MITのシンボルともいえる通称「ドーム」、奇抜な建物が特徴的な「State Centre」の紹介をはじめ、MITでのキャンパスライフを想像できるような、寮やジム、研究室などを案内していただきました。また、MIT内の建物、クラスはすべて数字で管理されていることや、MIT学生によるいたずら「Hack」など、MITならではのエピソードをお話ししていただきました。生徒達は終始、齋藤さんの周りにはりついて熱心に耳を傾け、積極的に質問をしていました。後半の座談会でも齋藤さんに関する質問(なぜMITを選んだのか、将来の夢など)から、海外で学ばれている齋藤さんの視点で、いまの日本人に必要な力は何か、世界ではどのよう人が求められていると思うかなど、彼女の意見を伺う質問も多くでました。自分たちが得た機会の価値をしっかり理解し、自分たちの手でさらに充実した時間にできるよう努めていた様子です。ツアー終了後はMITグッズを購入できるお店に立ち寄りました。その後、自由解散としましたが、全員から定刻通り帰宅完了の連絡が入っております。

生徒達にとって、本格的に研修がスタートしたという実感をもつ1日になったようです。時間の管理、目標へのアプローチ、チームとしての研修成功とは何かなど、一人一人が考え主体的に本研修と向き合っています。

以上でアメリカ研修4日目の報告とさせていただきます。



海外短期研修5日目

1月9日

早いものでこのプログラムも折り返し点を過ぎ、後半に突入しました。

公共交通機関を使っての通学にもすっかり慣れたようで、朝は余裕を持って早めに学校付近に到着し、ボストン名物ダンキンドーナツでお茶をしてから教室に入る生徒もおり、自分たちの生活のペースをつかみつつあるようです。生徒から日々提出されるしおりには、発言を中心に進んでいく参加型の授業について、他国生の勢いと積極性に圧倒されたり、間違いを気にしすぎて考えているうちに授業のテンポに着いて行けなかったりと、自分自身への課題が多く綴られていました。一方、初日から他国生とSNSのアカウントを交換できた生徒や、北高生同士でも日本語を使わずに英語で会話するよう努めている生徒もおり、自分にできることを探して、真剣に取り組もうという姿勢が感じられました。

午後は、ダナ・ファーバー癌研究所(Dana Farber Cancer Institute)を訪問し、日本人研究員の北嶋俊輔先生に講演をしていただきました。ダナ・ファーバーに向かう道の両側には、世界最高レベルの医療機関が集まっており、ハーバード大学医学大学院やその附属病院の重厚な建物が立ち並び、「あれも病院、こっちも病院!」と、数の多さと規模に驚きながら歩いて行きました。

北嶋先生は、名古屋大学、京都大学大学院、金沢大学を経て、ダナ・ファーバーに研究留学をされ、5年目になるとのこと。実は、本日発売の専門誌「Cancer Discovery」に先生の論文が掲載され、しかも表紙で取り上げられたという非常に嬉しい日だったそうです。先生は、これから進路を決める高校生の参考になるようにと、先生の今までのキャリアを振り返りながら高校生に伝えたいメッセージをお話ししてくださりました。また、がんの仕組みと最新の治療方法に関して、非常に分かりやすくお話しいただきました。

途中、「なぜ人は癌になるのか?」「癌の原因はいつごろ解ったのか?」の2つをテーマにグループディスカッションを行いました。生徒たちの考えを聞きながら、先生は高校生の目線に合わせた非常に分かりやすい解説をしてくださり、文系・理系に関わらず、皆が正しく理解し必要な知識を得ることができました。講演会は、ボストンの街とチャールズ川を見渡せる研究所16階の会議室で行われていたのですが、先生は予定時間を過ぎても、美しい夕日が見えた夕方5時近くまで丁寧に質問に答えてくださりました。

講演終了後は、最寄駅から各自帰宅の途に就きました。女子のホストファミリー宅に向かう後ろ姿に不安や迷いは無く、ずっと前からこの町に住んでいたのではないかと思わせるような足取りで家路につく姿が印象的でした。

以上で、研修5日目の報告とさせていただきます。



海外短期研修6日目

1月10日

研修6日目、語学学校での研修も残すところあと2回となりました。

生徒達は、昨日までの授業で発見した課題に対し、各自が作戦を立てて授業に臨んでいます。あるクラスでは、先に教室に入り、北高生で固まらず席を空けて座り、他国生が隣に座れるようにして待ち構える等、互いに協力しながら環境づくりに取り組んでいました。また、日本から持参したお菓子や、キャラクターグッズ、しおりの日本語の文字等、ありとあらゆるものをフル活用して会話のきっかけをつかもうとしています。

今日はハーバードスクエア周辺で昼食を摂れる貴重な一日で、皆、他国生と一緒に食事をしようと、このチャンスを待ち構えていました。昼休みに声を掛けようと思ったら既に帰ってしまっていたなど、タイミングを逸してしまった生徒もいましたが、チャレンジを成功させて韓国人留学生とピザ屋に行けた男子や、昨日から約束をしてネパール人や中国人留学生と一緒に過ごした女子等、楽しいお昼のひと時を過ごせたようです。明日は最後のチャンスですので、勇気をもって計画的に行動し、チャンスをものにしてくれることを願っています。

午後は、ハーバード大学を訪問しました。語学学校の目と鼻の先にあったのですが、5日目まではキャンパスに入る機会が無く、この地に足を踏み入れるのを楽しみにしていた生徒が多かったようです。本日は、大学院1年生で物理学専攻の日本人男子学生にご案内いただきました。高校時代には、国際物理オリンピック日本代表に選出され、本選でも銅メダルを獲得したという経歴をお持ちの方です。日本代表メンバーを選出する予選が、偶然に北海道への修学旅行と日程が重なったため、札幌北高校の会場で試験を受けたというエピソードを教えていただき、生徒たちはとても驚いていました。最高気温はマイナス1℃、時折、粉雪も舞う寒い午後でしたが、ジョン・ハーバード像のあるハーバードヤード、ワイドナー記念図書館、メモリアルチャーチ、メモリアルホール等、解説を聞きながら見学をしていきました。

寮のラウンジにて行われたプレゼンテーションでは、「高校生・大学生にアドバイス」というテーマで、これから本格的に進路選択をし、専門的な学びに向かう高校生への具体的なアドバイスをいただきました。中でも、「とことん迷うこと」・「目標から逆算して行動すること」・「楽しむこと」の3点は、絶対に心にとめておいてほしいアドバイスでした。また、ご自身の研究の話では、「レーザー冷却を使い、分子を超低温にする研究」の概要や目指すところを、分かりやすく解説をしていただけました。「その研究を通して、新しい物理法則や新たな素粒子の発見を目指し、世界一の物理学者を目指す。」という壮大な夢が語られていました。

質疑応答では、多くの生徒から制限時間ぎりぎりまでたくさんの手が挙がり、研究内容や大学での学び、高校時代の勉強方法等、多岐にわたる質問に答えてくださりました。質問の答えの中で「人との出会いを大切に」と伝えられ、まさに今、語学学校で各国の学生と出会い・交流しているこの研修を大事にすべきと、改めて気付きを与えられた生徒は多かったように思います。帰り際に自分から連絡先をもらいに行く生徒の姿からも、「積極的」という言葉をしっかり理解し、行動に移せるようになった変化が見られました。

夜は「アイスホッケー観戦」・「ボストン交響楽団コンサート鑑賞」のアクティビティに向かいました。プログラムの合間にも、部屋に籠らずにホステル滞在者に話しかける姿が見られ、いよいよ終わりを意識して、残された時間を有効に使おうと貪欲に動く姿が見られました。これもまた、生徒たちの気持ちの変化の表れだと感じます。

ボストン交響楽団コンサート鑑賞組:21名が、ボストン交響楽団の本拠地、The Symphony Hallへ向かいました。1900年の完成時の姿をそのまま保つ美しい内装に、開演前から気持ちが高まります。しかし、世界最高の響きは、研修後半で疲れが溜まった生徒たちに容赦なく襲いかかり、夢の世界へ誘われている人も居たような・・・。美しい音楽に包まれた優雅な時間で気分をリフレッシュし、明日、最後のレッスンに向けて鋭気を養えた様子でした。

アイスホッケー観戦組:21名が、NHLボストン・ブルーインズの本拠地TDガーデンへ向かい、ボストン・ブルーインズvs.ワシントン・キャピタルズの試合を観戦しました。試合開始前の熱気に徐々に生徒達もテンションが高まっていきました。試合が始まると地元ファンの熱狂的な応援、アメリカらしい盛り上がり方に圧倒されながらも、ブルーインズの選手が点を獲得すると周囲のファンとハイタッチをしながら喜ぶ姿がありました。試合は大方の予想通り?昨年の覇者であるワシントン・キャピタルズの勝利で終わりましたが、それよりも地元ファンの方と一緒に観戦したことや、その会場の雰囲気そのものを楽しめた様子でした。

以上で、研修6日目の報告とさせていただきます。



海外短期研修7日目

1月11日

語学学校、そしてボストンでのプログラムもあっという間に最終日となりました。

昨夜はコンサート鑑賞、アイスホッケー観戦のため、帰りがやや遅くなりましたが、今朝は予定通りの時間に登校し、最後の授業へ向かっていきました。

北高生が本日で最終日ということで、前半の授業ののち、今週この語学学校に在籍していた約80名の学生全員と、センターディレクターのCHAD氏、授業を担当してくださった先生方が一堂に会してセレモニーが行われ、代表者4名がスピーチを行いました。スピーチの希望者を募ったところ、是非やりたいと申し出てきた4名です。クラスでの苦労や挑戦したこと、他国生と交流する楽しさなど、1人ひとりの個性が溢れる内容で、とても素晴らしいものでした。時折ジョークを交えたスピーチには笑いが返ってくるほど。語学学校の初日からは全く想像できなかった光景です。また、スピーチのなかで『失敗することの大切さ』を話してくれた生徒いました。その生徒を担当した先生が感動して涙ぐむ姿がありましたので後から話を聞いてみると、「日本人の生徒は完璧な英語を話したがる。でもこれだけ英語を話す人が世界中にいるのだから完璧な英語なんて重要じゃない。日本人の生徒にはそれを分かって欲しくてずっと接してきたので彼女の言葉はとても嬉しい。」と話してくれました。本当にあっという間の語学学校での研修でしたが、自分の力で得た経験、出会えた大切な友人は、生徒たちにとってかけがえのない財産になったと感じています。

午後は、ボストンで起業しマーケティング関連の会社を経営されている松川原康市氏に講演をしていただきました。新潟県出身、新発田高校卒業後は慶応義塾大学へ進み、日米両方の一般企業で勤務されました。その後に渡米し、以後20年以上にわたりボストンで活躍されている方です。講演のテーマは「人口知能(AI)の世界でどう生きていくべきか」。知識社会でなくなるということは、知識を使って何ができるかが重要になり、個の考え方、能力が問われる社会になると、世界を代表する著名人や企業の例を出して分かりやすくお話していただきました。『なぜ/そもそも/もし/だったら』という設問を繰り返す癖をつけてほしい、との松川原氏からの熱いメッセージをいただき、約2時間の講演が終了しました。これまで講演をしていただいた方々からのインスパイアを受けて、「自分はどんなことが好きで、どんな未来を描いていきたいのかしっかり考えたい。」としおりに綴る生徒が増えていおり、松川原氏の言葉もしっかりと自分のなかに落とし込みながら参加していた様子です。これまで以上に多くの質問が投げかけられ、終了後も松川原氏を囲み、個別に質問をする姿が見られました。

本日の午後の講演会をもって、予定されていた本研修のプログラムは全て終了となりました。女子はホストファミリーと過ごす最後の夜を、男子はホステルで交流が出来る最後の機会を楽しみに、ハーバードスクエアを後にしました。現地最終日の明日は、9:30にボストン空港に集合し、正午過ぎに成田空港に向けて出発します。

以上で、研修7日目の報告とさせていただきます。



海外短期研修8日目

ボストン出発のお知らせです。

今朝のボストンは雲一つなく快晴ですが、吹く風は冷たく、滞在期間中一番の寒さとなりました。

朝8時過ぎから、女子のホームステイ先を送迎車が巡回し、ボストンローガン空港に集合しました。全員、予定通り元気に成田に向けて出発する準備が整い、現在は搭乗手続きも完了して、出発ゲート付近でアメリカでの最後の時間を楽しんでおります。

飛行機は現地時間12:30に出発し、約14時間のフライトの後、日本時間の13日16:30に成田空港へ到着する予定です。

 

海外短期研修の報告会を実施しました

 平成30年2月9日(金)3校時、体育館において1学年を対象に海外短期研修報告会を実施しました。報告会はポスターセッション方式で、研修に参加した生徒35名が各ブースで自ら作成したポスターを使って各自が設定したテーマについて説明しました。セッションでは、説明は英語、質疑応答は日本語で行いました。どのブースでも活発な発表、質疑応答が見られました。生徒たちはレポートの中で、「身に付けた知識を他者に発信する力、表現できる力が大切だと改めて感じた」、「自分から行動しないと何も得られない、という言葉が強く印象に残った」などと述べていました。